混和

 

 通常,18号(850μm)粉末または微粒状とし,他の医薬品を加えて均一になるまで混和する.なお量の多い医薬品を混和する場合には,1~2回飾過した後,混和するとよい.また毒劇薬などで量のきわめて少ないものは,はしめ賦形剤または他の配合薬を少量ずつ加えて混和し,全量を均等にする.すべて混和に際しては乳鉢の壁に付着した医薬品は薬匙で適宜かき落として混和する.

 

 /-メントール,ハッカ油,カストロピロールなどのような臭気の強いものや,メサフイリン,ブロチン,リボフラビン,ダイオウなどの色のついた医薬品を研和したときは,臭気や色が次の調剤薬に移るのを避けるため別の乳鉢,乳棒を用いる.

 

 次の調剤に移る場合は,前に使用した乳鉢,乳棒などに医薬品が残り汚れを起こさないよう汚染に十分注意することが大切である.そのためには水洗,乾燥して使用するよう心がけるべきである.一例を示すと下記のような医薬品は特に注意しなければならない.

 

 a)苦味の強い医薬品に用いたあと:クロルジアゼポキシドなど

 

 b)特異体質患者に調剤を行うとき:ペニシリン系医薬品,サルファ剤などで特異の反応を示す場合

 

新品の磁製乳鉢と乳棒の使用上の注意:

 

 新品の碚製乳鉢と乳棒は使用前に紙ヤスリで粗面をすりつぶしたのち,空のままで乳鉢と乳棒をすり合わせ,粗面を磨滅しておくべきである.