自動包装機
分割,包装を機械化したものが白動包装機である.現在市販されている機種は多数あるが各機種とも一長一短があり,その目的によって選択する必要がある.例えば,主として同じ内容の薬剤を連続して行う予製剤を分割,包装する場合か,または主として異なった内容の薬剤を少量ずつ分包するために使用する場合かによって機種を選ぶ.
自動包装機の機種には種々あるが,次のように大別することができる.
①自動分割包装
②手分割自動包装
③その他
E)包装材質
散剤を包装する材質にはプラスチックフィルムと紙製があり,前者が多用されている.
*3分包した散剤の重量が規準化された正規分布をするものとして,全休の分包剤の90%が平均重量値の±10%に入る範囲は,変動係数で6.08≒6.1%である.
(例)セロポリ,ポリエチレン,ポリエチレンラミネート,グラシン,模
造紙,パラフィン紙など.
使用目的により包装材質を次のように区別する.
(例)頓 服:青色(赤色紙は外用に使用する)
組み合わせ散剤:自色と青色を組み合わせて用いる.
し や 光:上記の紙の内側に赤色紙を重ねて包む.
[2]倍 散
薬用量の少ない医薬品は辿宜倍散を予製しておくと毒薬天びんによらず,調剤用大びんで迅速正確に秤量でき,しかも混合が容易で均質にしやすいので便利である.
倍散の調製上もっとも注意すべきことは,主薬を賦形剤中に均等に混和することであり,特に毒劇薬の場合は混和を確認するため少量の色素を加える.賦形剤には通常,乳糖またはデンプン,または乳糖とデンプンの混合物を用いる.乳糖は水に溶けるため水剤にも使用できる.しかし,自動分包機への適合性などの面からは,粉末乳糖のみを賦形剤に用いるよりも複合乳糖を用いる方が取り扱いにすぐれている.
倍散の毒劇薬としての取り扱いは薬事法(薬事法施行規則第52条別表第3)の定めるところによる.
(1)名称および表示
薬品名○倍散 または ○%一薬品名散
のように倍散とされる薬剤の前にハイフン」を付して明示することもある.
(2)種類
A)通常,10倍散で使用するもの
アヘン末
イソニアジド
塩酸エフェドリン
塩酸コカイン
塩酸パパベリン
塩酸ヒドララジン
澀一塩酸メチルエフェドリン
ノーメントール, dl-メントール
リン酸コデイン
B)通常, 100倍散で使用するもの
塩酸チアミン
塩酸モルヒネ*4
シアゼパム
C)通常, 1000倍散で使用するもの
クロナゼパム
臭化水素酸スコポラミン’4
硝酸ストリキニーネ’4
D)通常, 10000倍散で使用するもの
ジギトキシン など
E)その他
塩酸モルヒネ“
乾燥甲状腺
クロルジアゼポキシド
Uづクロロチアジド
フェニトイン
フェノバリン
リン酸ジヒドロコデイン
ロートエキス など
ば/-マイレン酸クロルフェニラミン
硫酸アトロピン’4
硫酸テルブタリン など
硫酸アトロピン’4
レセルピン など
アスコルビン酸散(50~100 mg in l g)
硝酸チアミン散[5~]0 mg in l g)
リボフラビン散(2~10 mg in l g)
塩化リゾチーム散(10~20 mg in l g)
*4これらの原薬品はすべて毒薬であるが,倍散としたものは,劇薬である.劇薬
を倍散としたものは,大部分劇薬である.綻剤の場合は,その含量によって異
なる.詳細は薬事法施行規則第52条別表第3を参照されたい.
田散 剤47
フロセミド散(40 mg in l g)
リン酸ジヒドロコデイン散(50~100 mg in l g)
カルバマゼピン2倍散
グルタチオン5倍散
ジピリダモール8倍散
ウルソデオキシコール酸20倍散
塩化ベタネコール20倍散
メトクロプラミド50倍散
臭化ネオスチグミン200倍散 など
(3)着色
A)原料医薬品が有色の場合
着色しない.
B)原料医薬品が無色の場合
毒薬は青色,劇薬は赤色に着色する.
原薬が毒薬の場合は希釈して倍散としても青色であることが明らかなよ
うな濃度で添加する.また,劇薬も同じ方法で赤色とする.
(4)着色料’5
青 色(i):食用青色1号(ブリリアントブルー・FCF)アルミニウムレー
キ
赤 色o:食用赤色3号(エリスロシン)アルミニウムレーキ
(5)着色濃度
着色濃度は次の標準により常に一定となるようにするバ10倍散, 100倍散,
1000倍散などを着色濃度によって区別することはしない.)
食用青色1号アルミニウムレーキ 0.002%
食用赤色3号アルミニウムレーキ 0.001%
*5昭和丑年8月31日厚生省令第30号および昭和42年厚生省令第3号参照.食用色
素アルミニウムレーキの色素背量は次の規格のものとする.
- 食用青色1号アルミニウムレーキ(11~16%)
- 食用赤色2号アルミニウムレーキ(16~21%)