顆粒剤の調剤上の注意事項

 2種の顆粒剤の混合性は,かさ密度や形態が同程度のものであれば混合度がよいが,粒度,形状,かさ密度,配合量などが異なると混合度が悪くなる.顆粒剤と散剤との配合はさらに混合性が悪いので,通例は直接混和,分割,包装をせず,前に掲げた処方例のように2回に分けて分割包装する.

 

 嚥下困難な患者に経鼻肖チューブを用いて医薬品を投与するような場合には,チューブ内でのつまりを防ぐため,やむを得ず顆粒剤を粉砕することがある.しかし,一般には,製剤の目的からいって顆粒剤の粉砕は妥当ではない.特に特殊な製剤技術の加えられている顆粒剤,例えば医薬品の分解防止,苫み,渋みなど不快な味の隠ぺいあるいは医薬品の放出速度の調節を目的としてコーティングなどの製剤加工を施した顆粒剤は粉砕すべきではない.このような顆粒剤のなかには,使用上の注意として[かまずに服用]と指示しているものもある.