三菱田辺製薬:三菱グループの医薬事業の中核へ

2007年に田辺製薬三菱ケミカルホールディングス傘下にあった三菱ウェルファーマが合併し、田辺三菱製薬(英語名はmitsubishi tanabe pharma)が誕生しました。三菱ケミカルホールディングス田辺三菱製薬の株式56.3%を取得しており、大日本住友製薬と同様に親子上場の形態となっています。
合併の背景には、田辺製薬三菱ケミカルホールディングス・グループの国内医薬事業の基盤強化、新薬開発パイプラインの整備と海外事業の拡充などで思惑が一致したことがありますが、将来的に旧三菱化学の技術を活用しライフサイエンスやジェネリック医薬品ビジネスへも展開する構想があったと推測できます。
2008年5月に発表した中期経営計画では、2010年度の数値目標として売上高4600億円、営業利益950億円、当期純利益560億円、研究開発費820億円を掲げています。
また2015年度には、目標として海外医薬品売上高1000億円以上を目指しています。懸念事項であったC型肝炎訴訟問題も和解へ向かっており、これからが本当の意味で合併の真価を問われるときでしょう。